こんなにも世界は
光に 色に
溢れているのに
ふとした時に
陰って映るのは


予想される諍いに
辟易しているから


他人(ひと)の心を
暗い沼に沈めるのが
得意な人がいるから


傷つけられた、と嘆きながら
お互いが
沈めたり沈められたりしながら
誰もが誰かを
傷つけずにはいられない


傷つく事を怖れて
困難に立ち向かうことを
避けたとしても
いずれ 直面するだろうことを
知っているから。


そのせいで眼に映る世界が
一たび、灰色に塗りこめられたとしても
ひとすじ 光が射し込むのなら
またカラフルに彩られるでしょう