人が死ぬ、その瞬間に
その人は いったい 何を見る
機械に繋がれた 身体
解き放たれようとしている 魂
見守る 人
突如として 生を奪われる その瞬間
その人は 何を 考える
衝撃と 爆音、大きな黒い渦
抗うことも出来ずに
どす黒い 悪意が 牙を剥いて
襲い掛かってくる その瞬間に
刹那の時間に 何か考える余地が
あるのなら
いちばん 幸せだった 想いを
思い出して
幸福な瞬間を胸に抱いて
逝ける?
ああ、でも
ヒトの悪意の前では そんなモノ
無いにも等しいも 同然なのだ