祈りは叫びにも似ている
「この声は誰にも届かないから」
発した言葉はどこか遠くへ吸い込まれていった
取り巻くあらゆるものが壊れた音
耳が痛くなるほどの静寂
誰にも聴こえることもなかったはず
僕にしか聴こえない
どこまでも果てのない白い世界
いつか見た病院みたいだ
取り返しのつかないことを
したのかもしれない
失うものなど何もないと
怖さを感じることを忘れていた
それがどれ程のおもさなのか
それすらわからないまま