縋ってきたその手を振り払ってしまった
残酷だったのか、
だとしたらそれは僕なのか、君なのか
だって、さよならを告げたのは
そうたしかに君だったはずなのに
あまりにも身勝手だろう
「こんなにも人を好きになったことはなかった」
そう書いたあの手紙
今でも捨てていないでくれると嬉しい
冷たく冴えた空気の中
温かいのはお互いの指先だけだったよ

誰か他の人の隣で微笑っていてほしい
時々、思い出してくれればそれでいい
傷つけることでしか
過去に残らないなら、それでいい
消さないで、記憶から
想い出だけは優しいから
僕らはお互い、十字架を背負って
あの丘を目指して歩いてゆく
いつかずっとずっと年を重ねて、
その時また逢えたら、
逢えたら。

殺めたいくらい、愛してる−−